叔母とマシュマロ
「マシュマロはね、不思議よね。
どんなに食欲が無い時だって、マシュマロだったら食べられる。
やわらかくて、まあるくて、まっしろで。
こんなに不思議な存在ったら、ほかに無いわよ。」
伯母さんが寝込んだと聞いたのでお見舞いに行ってきました。
お見舞い品は、伊勢丹で買った、ちょっと良いマシュマロ。
マシュマロはおばさんの好物だとは知っていたのですが、
そんなにマシュマロが好きだとは知りませんでした。
「やぁね、そんなわざわざ良いところの買ってきてもらっちゃったわね。
でもね、私は実は中に何も入っていないプレーンのマシュマロが一番だと思っているの。」
何種類かあったマシュマロの中から、
まっしろいマシュマロを選んで食べる叔母。
その腕が本当に細くて今にも折れそうで…
私は近いうちにまたお見舞いに来ようと決めました。